米ユニバーサル・ピクチャーズによるヒップホップグループN.W.Aの伝記映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』でイージー・E役のオーディションの機会を得た時、ジェイソン・ミッチェルは、ニューオーリンズのレストランで働いていた。ミッチェルを猛烈な勢いでスターにした同作は、渦中のアカデミー賞レースに仲間入りを果たしている。
この話題は、2015年12月1日の本紙ヴァラエティに最初に掲載されている。
どうやってイージー・Eの役を獲得したのですか?
ニューオーリンズでしばらく芝居をしていたが、僕の人生の変化を起こすような大きなものではなかったし、稼ぎも少なかった。だが、ニューオーリンズの有名なキャスティング・ディレクターのミーガン・ルイスと台本を読んだ。そして、数週間後にこの役について再び電話がかかってきて、「オーディションの二次審査を受けたいか?すぐにロサンゼルスに来い」と、言われた。でも僕は、「銀行口座の状況から考えても、ロサンゼルスに行けるお金の余裕があるかどうか本当に分からないし、行ったとしても落ちるかもしれない」という感じで対応した。そうしたら、30分後にまた電話がかかってきた。その時、僕はレストランの厨房で調理中で、彼らは、「監督のゲイリーがスカイプで話したがっている」という感じだった。僕は、平静を装おうとしながら、「この役を獲得できたかもしれない」とも感じていた。翌日に、ゲイリー監督と1時間17分のスカイプでの会話をして、その場で役を手に入れた。
N.W.Aやイージー・Eについてどの程度知っていましたか?
実は、イージー・Eが作ったグループのうちのひとつの、ボーン・サグズン・ハーモニーの大ファンなんだ。彼らのヒット曲の数曲でイージー・Eが参加していて、「この人は誰なんだ?」と思い少し調べてみた。僕は、イージー・Eがどんな人かという本質を知りたかったし、色々な違った人たちが僕に語りかけることから、僕の意見を作り出そうとしていた。
自分とイージー・Eには何か共通点がありましたか?
僕たちは2人とも、とても小さいけれど、とても大きな個性を持っている。皆はイージー・Eを見て、何か秘密の仕掛けがあるに違いないと思っている。でも、見たままがすべてなんだ。またイージー・Eはマーケティングの天才で、自分をどのようにして売りこむべきかということを分かっていた。イージー・Eは、人々が何を望んでいるのかを確実に分かっていた。イージー・Eは、ある種のことについて語ることを恐れていなかったし、それは僕も同じだ。僕のことを知っている皆は、僕が人々を笑顔にするためにここにいることを知っている。
この役を演じる前にラップや歌を歌ったことはありましたか?
大好きだが、でも俳優でいるということは、いつでも変化出来るカメレオンでもある。俳優は、数多くの異なった人生を歩むことになる。ステージで役柄の名前を叫ぶ人たちと一緒に楽曲を歌うことは、信じられない感覚だ。だが、それは(役柄であって)僕ではないと思う。
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